スマートフォンの事故で最も多いのが、実は水回りでの落下事故なんです。
特にお風呂場やトイレでの使用中の落下は、多くの方が経験されているのではないでしょうか。
「数秒だけだから平気かな?」と思われる方も多いと思いますが、実は状況によって対応が大きく異なります。
そこで今回は、お風呂やトイレにiPhoneを落として数秒で拾ったら大丈夫なのか、ケースバイケースで正しい対処法と予防策についてご説明します。
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水没時の即時影響について
まずは、iPhoneが水に触れた瞬間に何が起こるのか、その仕組みについて詳しく見ていきましょう。
意外かもしれませんが、水没後の数秒間が実は最も重要なタイミングなのです。
防水性能の限界
たとえばiPhone 14シリーズであれば、IP68等級の防水性能を備えており、最大深度6メートルで30分間の耐水性を持っているとされています。
しかし、これは真水環境下での理想的な条件であることに注意が必要です。
お風呂のお湯やトイレの洗剤を含んだ水は、純水とは異なる性質を持っています。
そのため、実証実験で得られた防水性能よりも実際の影響は大きくなる可能性があるんです。
また、破損や劣化などによっても防水性能は変わってくるので、一律に30分までは大丈夫という意味ではありません。
機種別の耐水性能の違い
iPhoneの耐水性能は、モデルによっても大きく異なります。
実際の数値を見ながら、詳しく確認していきましょう。
最新モデルの防水性能
iPhone 16など最新モデルは、前述のIP68等級にに適合しています。
トイレの便器の中にスマホ落として最悪な状態から逆に無事に救出できてめっちゃ綺麗にアルコールまで使ってふいたからなんなら状態が良くなったまである
iPhoneが防水で良かった…昔なら死んでた— リアン (@graces358) September 5, 2024
具体的には、iPhone12以降のモデルは水深6メートルで30分、耐えられる設計となっています。
ただし、これらは新品時の性能であり、使用年数が経過すると、防水パッキンの劣化により性能が低下することがあります。
旧モデルの防水性能
iPhone 7以降のモデルには防水機能が搭載されていますが、その性能は世代を追うごとに向上しています。
例えば、iPhone XS/11は水深2メートルで30分、iPhone 12以降のシリーズは水深6メートルで30分の耐水性能を持っています。
それ以前のモデルは、公式な防水性能を謳っていないため、水没時はより即座の対応が必要です。
ただし、新しいモデルならば絶対に水没しても大丈夫ということではないため、いずれにしてもスピーディーな対処が大切です。
水没直後の正しい対応手順
水没してしまった場合の対応は、最初の数秒、数分が勝負です。
慌てずに、しかし素早く対応することが重要になってきます。
ここからは、実際の現場で効果が確認された手順について、詳しく解説していきましょう。
即座の電源オフ手順
まず最優先で行うべきは、iPhoneの電源をオフにすることです。
もし問題なく操作できるとしても、内部が破損している可能性もあるため、いったん電源を落とすことをおすすめします。
トイレで落とした場合など、明らかに汚れてしまっている場合は水道水でさっとすすぎましょう。
iPhone が濡れてしまったら、どうすればよいですか?
水以外の液体が iPhone に飛び散った場合は、その部分を水道水ですすぎます。
糸くずの出ない柔らかい布 (レンズクロスなど) で iPhone を拭きます。
(引用元:Appleサポート)
これはAppleでも推奨されている方法です。
このような場合は、汚れを落としたあとに次の工程にすすみましょう。
緊急時の水分除去方法
タオルやティッシュで外装の水分を完全に拭き取ります。
この時、Lightning端子やスピーカー部分は特に注意が必要です。
スピーカー部分に水が残っている場合、iPhoneの水検知センサーが反応し続けることがあります。
細かい部分もしっかりと水分を除去しましょう。
あとはそのまましっかりと時間をあけて乾燥させます。
長期的な対策と予防法
水没事故を完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、被害を最小限に抑えるための対策はいくつかあります。
私も実践している方法をご紹介させていただきます。
防水ケースの選び方
市販の防水ケースには、IP68規格に対応した高性能なものから、簡易的な防滴ケースまで様々な種類があります。
価格帯は1,000円から10,000円程度まで幅広く、耐水深は最大20メートルまでのものもあります。
ただし、安価な製品の中には信頼性に疑問が残るものもあるため、メーカーの実績や使用者のレビューをしっかりと確認することをお勧めします。
日常的な予防策
お風呂場やトイレでの使用を完全に避けることが最も確実な予防策です。
どうしても使用する必要がある場合は、専用のスタンドやカバーを設置して落下リスクを軽減することをおすすめします。
また、定期的にiPhoneの防水パッキンの状態をチェックすることも重要です。
使用開始から2年を目安に、防水性能が低下している可能性を考慮する必要があります。
保険サービスの活用
キャリアが提供する端末保証サービスや一般的なスマホ保険を検討するのもアリです。
保証サービスの月額料金は機種にもよりますが、概ね1,000円から2,500円程度の場合が多いです。
高額な修理費用を考えると、十分な価値があると言えるでしょう。
直接の水没対策ではありませんが、万が一の際の精神的・金銭的負担を軽減する有効な手段となります。
修理・交換の判断基準
水没後の対応を誤ると、修理費用が高額になる可能性があります。
ここでは、修理や機種変更を検討すべきケースについて解説します。
修理対象や期間の目安
AppleCareに加入している場合、水没修理の費用は保証の範囲ではありません。
防沫性能、耐水性能、防塵性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。水濡れによる損傷は、保証の対象外となりません。
(引用元:Appleサポート)
また、他社の保証であっても、水没に対応していないサービスの場合は実費での修理となります。
また、修理に出してから戻ってくるまでに通常3〜5日程度の時間がかかります。
内部基板の腐食が進んでいる場合は、データ復旧も困難になることがありますので、普段からのバックアップが重要になってくるでしょう。
冷静な判断で大切なiPhoneを守ろう
水没事故は、ほんの少しの不注意で起こりうる身近な問題です。
特に最新のiPhoneは高い防水性能を備えているとはいえ、完全ではありません。
数秒の水没でも、状況によっては深刻な故障につながる可能性があります。
大切なのは、事前の予防と、万が一の際の迅速な対応です。
この記事で解説した手順を思い出していただき、慌てず冷静に対処することで、被害を最小限に抑えることができるはず。
また、日頃からの予防策として、防水ケースの使用や使用場所の配慮を心がけることをお勧めします。
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