パスコード忘れたときにiPhoneスクリーンタイムを解除・OFFする方法

「スクリーンタイム」は、iPhoneやiPadで提供されている、デバイスの使用状況を確認し管理するための機能です。

テレビなどのメディアでも頻繁に紹介されており、自分自身や子どもがアプリやWebサイトにどれくらいの時間を費やしているかを把握するのに役立ちます。

ただ、利用状況をチェックするだけでなく、特定のアプリの使用時間を制限したり、訪れることができるウェブサイトを限定するペアレンタルコントロール機能も搭載されています。

これらの制限を容易に解除できないようにするために、「スクリーンタイム・パスコード」を決めることが推奨されています。

しかし、このパスコードを忘れてしまった場合や、親が子どものデバイスへの制限を設ける目的で決めたものを解除すべきときには、手詰まりに感じることがあります。

この記事では、忘れてしまったスクリーンタイム・パスコードや、親が子どものiPhoneに設定した制限をOFFする手順についてご案内します。

これにより、適切にデバイスを管理し、用途に応じて制限をクリアする方法を理解することができます。

スクリーンタイムは何ができる機能？

2018年にリリースされたiOS 12では、「スクリーンタイム」という機能が導入されました。

これはスマートフォン依存を軽減するために開発され、日々の使用時間の平均や前週との比較、頻繁に使っているアプリ、デバイスのピックアップ回数や最初に使用したアプリ、通知の平均回数など、自己のスマートフォン使用状況を詳細に把握するための様々な機能を提供しています。

これにより、利用者は自身がスマートフォン中毒であるかを判断でき、必要に応じて利用を制限することができます。

利用制限の機能としては、「休止時間」を設定して特定の時間帯にアプリと通話のみを許可する、アプリやカテゴリ別に使用時間を制限する「App使用時間の制限」などがあります。

特定の連絡先とのFaceTime、メッセージ、電話を制限する「通信/通話の制限」、さらには不適切なコンテンツの閲覧制限やプライバシー設定を厳格化する「コンテンツとプライバシーの制限」など、複数のオプションが用意されています。

しかし、これらの制限は設定画面から比較的簡単に変更することが可能です。

このため、スクリーンタイムの制限機能をより有効に活用するため、「スクリーンタイム・パスコード」を決めることが推奨されています。

これは、スマートフォンのロックを解くための通常のパスとは異なり、スクリーンタイムをOFFするために必須な4桁の番号です。

万が一この番号を忘れてしまった場合でも、iPhoneをリカバリモードで初期化してバックアップから復元するという手間をかけずに、より簡単に初期化することができます。

スクリーンタイム機能を解除する手順

iOS 17以降では、「スクリーンタイム」の機能が「アプリとWebサイトのアクティビティをオフにする」という表記に変更されています。

解除するには、まずiPhoneの「設定」アプリを開きます。

その後、「スクリーンタイム」メニューを選択して、画面に表示される「アプリとWebサイトのアクティビティをオフにする」をタップします。

この操作を行うと、システムからパスコードの登録が促されることがありますので、設定済みの番号を入力してください。

パスコードを入力した後、「アプリとWebサイトのアクティビティをオフにする」を再び選択し、スクリーンタイムの追跡を停止します。

最後に、「アプリとWebサイトのアクティビティをオフにする」の選択肢が画面から消えたことを確認すれば、スクリーンタイムが正しく解除されたことになります。

この手順を踏むことで、iPhoneやiPadでのアプリやWebサイトの利用状況の追跡をやめることができます。

スクリーンタイム・パスコードをリセット/再設定する手順

スクリーンタイム・パスコードを初期化する機能は、Appleによって正式に提供されています。

これは特殊な方法ではなく、安全に使用できる公式の機能です。

ただし、この機能を使用するためには、iPhoneがiOS 13.4以降、iPadがiPadOS 13.4以降に更新されている必要があります。

デバイスを最新版にアップデートする手順は以下の通りです。

まず、iPhoneの「設定」アプリを開きます。「一般」セクションに進み、「ソフトウェア・アップデート」を選択してください。

ここで、「ダウンロードとインストール」のオプションが表示されたら、タップして進み、必要に応じてパスコードを入力します。

利用規約が表示される場合は、これに同意することでiOSの最新版のダウンロードが開始されます。

ダウンロードが完了した後、「今すぐインストール」を選択すると、インストールプロセスが開始され、iPhoneは何度か再起動することになります。

このプロセスを完了させることで、デバイスが最新のiOSまたはiPadOSに更新され、パスコードを初期化するための機能が利用可能になります。

スクリーンタイム・忘れたパスコードをリセットする

忘れたスクリーンタイム・パスコードをリセットする方法は、Appleの提供する安全な機能を利用して行います。

まず、iPhoneの「設定」アプリを開いて「スクリーンタイム」セクションに進みます。

ここで、「スクリーンタイムパスコードを変更」というオプションを見つけ、「パスコードをお忘れですか？」と表示されたらそれをタップします。

次に、Apple IDとパスワードでサインインすることが求められます。

サインイン後、新しいスクリーンタイム・パスコードを入力して設定し、もう一度入力して確認します。

これにより、以前のパスコードを忘れてしまった場合でも、新しいパスコードでスクリーンタイムの設定管理が可能になります。

このプロセスは直感的で、iOSのバージョンが13.4以降のデバイスで利用できます。

保護者が決めたスクリーンタイムのパスコードをリセット

管理機能「ファミリー共有」を活用している場合、子どものiPhoneに決めたスクリーンタイム・パスコードは、子どものデバイス自体からリセットすることはできません。

このような状況でスクリーンタイム・パスコードをリセットするには、ファミリー共有を管理している親のiPhoneから操作を行う必要があります。

リセットの手順は以下の通りです。

まず、親のiPhoneで「設定」アプリを開き、「スクリーンタイム」セクションに進みます。

次に、「ファミリー」セクションに表示されている子どもの名前をタップします。

そこで、「スクリーンタイムパスコードを変更」を選択し、画面の指示に従ってもう一度「スクリーンタイムパスコードを変更」をタップします。

この時点で、新しいスクリーンタイム・パスコードの登録を促されるため、希望する新しい番号を決めてください。

新しいパスコードを再度入力して確認した後、プロセスが完了し、パスコードがリセットされます。

この操作により、親はファミリー共有を通じて子どものiPhoneのスクリーンタイム管理に関するパスコードを更新でき、子どものデバイス使用を適切に監督し続けることが可能になります。

スクリーンタイムで設定された制限時間を突破する裏技

スクリーンタイムによって使用制限が決められているアプリは、アイコンが暗く表示され、制限時間内では起動が制限されます。

もしも決められた使用制限に達してしまい、それでもアプリを使用したい場合には、制限時間をリセットするか、制限を突破する方法を試すことができます。

スクリーンタイムで設定された制限時間をリセットする裏技

スクリーンタイムによるアプリの使用制限をリセットする方法の一つとして、該当するアプリを一度削除し、その後App Storeから再インストールするという手法があります。

この方法を利用する際には、アカウント情報を失わないよう、メールアドレスやパスワードをあらかじめメモしておくことが大切です。

特に、X（旧Twitter）、Instagramなどログイン情報が必要なアプリでは、この準備が不可欠です。

また、2段階認証を設定している場合は、認証コードを受け取れるように、関連する電話番号を最新の状態に保っておくことも重要です。

LINEのように、トーク履歴の保持が重要なアプリの場合、アプリを削除する前にトーク履歴のバックアップを取っておく必要があります。

バックアップを取らずにアプリを削除してしまうと、トーク履歴を復元できなくなるリスクがあるためです。

ただし、スクリーンタイムの設定でアプリのインストールや削除が制限されている場合は、この方法を利用することはできません。

アプリの削除方法は以下の通りです。

まず、ホーム画面で削除したいアプリを長押しして、表示されるポップアップメニューから「アプリを削除」を選択します。

表示される確認画面で再度「アプリを削除」を選択し、「削除」をタップするとアプリが削除されます。

その後、App Storeを起動して削除したアプリを検索し、再インストールすることで、制限をリセットすることができます。

スクリーンタイムで設定された制限時間を突破する裏技

アプリの削除と再インストールによる制限時間リセットを避けたい場合、ウェブブラウザを利用して、YouTube、X（旧Twitter）、Instagram、TikTokなどのサービスのウェブ版にアクセスすることで、制限を回避する方法があります。

この方法は、特にアプリの使用に制限がかかっているが、Safariなどのブラウザは使用できる状況において有効です。

しかし、Safari自体にもスクリーンタイムによる制限が設定されている場合は、Chrome、Firefox、Opera、Microsoft Edgeといった他のブラウザアプリの使用を検討することで、引き続きインターネット上のコンテンツにアクセスすることが可能です。

これらのブラウザを使えば、スクリーンタイムによる直接的なアプリ制限を避けながら、お気に入りのサービスを利用できるようになります。

ただし、スクリーンタイムでアプリの新規インストールが制限されている場合は、新たにブラウザをダウンロードすることができませんので、この点には注意が必要です。

このような状況では、既にインストールされている他のブラウザを活用するか、制限設定を見直す必要があるでしょう。

ウェブブラウザを利用することで、YouTube、X（旧Twitter）、Instagram、TikTokなどのサービスを、アプリではなくウェブサイトとしてアクセスすることが可能になり、スクリーンタイムによるアプリ利用の制限を賢く回避できます。